【事例】家に閉じこもりがちでデイサービスを嫌がっていたI様
介護が必要となったきっかけ
I様 82歳 女性 要支援2 I様は一人暮らしです。県外に住む娘が月に2回ほど訪れていましたが、コロナ禍で1年ほど帰ってくることができなくなっていました。そんな時にI様はご自宅で転倒して左手を骨折してしまいました。長く家に閉じこもっていたことで下肢筋力が低下していたことが原因でした。
本人・ご家族の希望
ご本人は「ちょっと転んだだけ」とあまり気にしていない様子でしたが、下肢筋力低下により歩行が不安定になっているのは明らかでした。デイサービスを勧めましたが「行きたくないよ」とのこと。娘様は家に閉じこもってばかりではますます足腰が弱ってしまうので、デイサービスに行ってほしいと考えていました。
ケアマネジャーの提案
I様にデイサービスに行きたくない理由を尋ねると「みんなで何かするのは苦手。一人家でゆっくりしているからいいよ」とのこと。それでも、歩くことが大変になってることを相談すると、リハビリはしないといけないと言う自覚はある様子でした。そこでケアマネジャーは「ちょっと変わったデイサービスがあるので、見るだけでも行ってみませんか?」とデイサービスの見学にお誘いしました。
デイサービスの見学
I様がケアマネジャーと訪れたのは「Cafe&Reha(カフェリハ)静岡千代田」というデイサービスでした。「思っていたのと全然違う」およそデイサービスとは思えないような、ほとんどカフェのような空間にI様は驚かれました。職員は時々声をかけてくれるものの、みなさん思い思いの活動をしています。すると施設の作業療法士がI様に声をかけてきました。そしてI様の歩く様子を確認すると、簡単な運動をアドバイスし、一緒に取り組んでくれました。「なんだか私一人だけ悪いねぇ」とI様が言うと「みなさん順番に1対1でやるから大丈夫ですよ」との答えで、I様も納得された様子。短い見学の時間でしたが、I様の持つデイサービスに対する嫌なイメージを払しょくするには十分な時間でした。
デイサービスの利用を始めてから
I様はCafe&Reha静岡千代田を見学し「ここだったら行ってもいいよ」とデイサービスに行くことを了承しました。娘様も一安心。 「ご飯がおしゃれで選べるし美味しいの」「コーヒーが美味しくてね」「大きな画面で映画を見られるの」「お友達になったKさんもデイサービスは嫌だったんだって」とケアマネジャーがご自宅に伺うと楽しそうに話をしてくださいます。リハビリにも積極的に取り組んでいるので、歩行も安定してきました。次の認定では要支援1ぐらいに改善されてもおかしくないくらいです。