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介護保険を利用するには最初に要介護認定を受けなければなりません。ここではその認定を受ける流れについて説明します。

要介護認定の申請はその方の住民票のある各市町村の介護保険担当部署（「高齢介護課」などの名称）に申請することになりますが、地域包括支援センターや居宅介護支援事業所（ケアマネジャー）が代行手続きるため、こちらに代行依頼することが多いです。地域包括支援センターは行政の委託で介護などの地域の高齢者の暮らしに関する相談に対応する窓口で、ケアマネジャーの紹介などもしてくれます。

また、要介護認定の判定には「主治医意見書」が必要となるため「主治医」を決めておく必要があります。基本的にはかかりつけのお医者さんを主治医と考えるのがよいと思います。また、認知症の症状がある場合はその専門医に事前に診察していただき、主治医となってもらうことをお勧めします。

申請をすると行政から認定調査員が派遣され、認定調査が行われます。認定調査では何が問題であるかを把握しているご家族様の立ち合いをお勧めします。認定調査の時になると急に頑張ってしまう、認知症なのにしっかりとしてしまうなど、調査員の前では普段とは異なったふるまいをして、問題点が分からないという話はよく聞かれます。そんな時は本人のプライドを傷つけないようにそっと問題点を調査員に伝えてください。

行政より主治医に意見書の提出の依頼がされ、認定調査報告からのコンピューターによる判定とともに、行政の認定審査会に報告、介護度が決定します。

出典：静岡市発行「静岡市の介護保険」令和3年度版

介護度が判明するまで通常1ヵ月程度の時間がかかりますが、それまで待てないという方は「償還払い」という方法でサービスを利用することができます。介護度が明らかに出ると見込まれているようなときには一旦、利用料を全額支払った後に、介護度に応じて返金される方法です。介護度の認定開始日は「認定の申請日」となるので、申請日以降のサービスの利用は、認定結果が出るまでは償還払いの対象となります。