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施設入所に至るきっかけ

Y様　女性　85歳　要介護1 それまでは山奥の実家で一人暮らしをしていました。夫とは10年以上前に死別しており、以来一人暮らしをしていました。耳は遠くなっていたが近所の方と話をしたり、庭の手入れをしたりしてゆったりと過ごしていました。ところが半年前、自宅で突然倒れたところを近所の方が発見、救急車で運ばれ、脳梗塞と診断されました。幸い発見が早かったため、後遺症は手にしびれが残っている程度で済みましたが、入院の後遺症で下肢筋力も低下していたため、介護保険を申請しました。 また、長男長女次女が話し合い、退院後は買い物や通院に不便な今の家よりも、長女、次女の家の近所にある施設で、見守りされながら生活する方が安心だと考え、相談に訪れました。

本人・ご家族の希望

家族は「今はまだ元気だが、今回のようにいつ突然倒れてもおかしくない状況。遠くに一人で住んでいるのも心配なので、見守りのある環境で過ごしてほしい」と考えていました。 本人は「できれば家でゆっくりと暮らしたいが、今回、もし誰も来てくれなかったら助からなかったと考えると心配。娘二人がすぐ近所に住んでいるこの施設なら、何かと頼み事もしやすいと思っている」との事でした。

施設の提案

比較的元気な方なので、施設での生活には問題ないだろうと判断しました。できるだけ本人にできることはしてもらいながら、自由に過ごしてもらえるようにと考えました。また、手足のしびれがあるので生活リハビリをしながら体力・筋力の低下、生活意欲の維持を目指したいと考えました。

施設に入所して

施設入所後は家族が頻繁に施設を訪れていたので、Y様も「家にいたときよりも家族に会える」と大変喜ばれていました。しかし、施設内にも友人ができ、馴染み始めたころに新型コロナウイルスが流行、家族が来ても面会できず、差し入れを受け取るだけとなっていました。さぞがっかりしているだろうと思いましたが、「一人で暮らしてたらどうしていいか分からなかった。家族には会えないけれど、みんな我慢していることだからね。ここには職員さんがいてくれるから安心だよ。」と話され、大変な時期を前向きに過ごされているようでした。 しばらくして、テラスでの面会ができるようになり、またご家族とゆっくり話ができるようになり、家族が来るのをとても楽しみにしています。